記事解説 北里大学片山教授の9月1日発表の実験について


(2020/9/14)

北里大学は9月1日、次亜塩素酸水溶液の効果について実験を行い5社の製品が新型コロナウイルスを不活化しなかったと発表した。

この実験をした北里大学片山和彦教授は、6月26日に経産省がNITE(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)に委託して新型コロナウイルスの不活化に次亜塩素酸水は有効であったと発表した根拠となる実験を行なった本人である。5月29日の中間発表では次亜塩素酸水は99.9%まで不活化結果が出ていたにもかかわらず片山教授の意向により中間報告を行わず、結果「効果がない」というNHKの誤報を引き出すことになった。6月26日には経産省とNITEが最終発表として次亜塩素酸水は35ppm、80ppmの2通の濃度で99.999%新型コロナウイルスを不活化したことを発表している。

次亜塩素酸水の新型コロナウイルスの不活化実験は5月15日と6月1日に北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター、5月14日に帯広畜産大学でも実施され、50ppmの濃度で新型コロナウイルスを不活化したという発表がされている。今回の片山教授の実験の対象となった200ppm以上という高濃度の製品は前述の実験よりも濃度の高い液体であり、その溶液が効果がないという事は科学の常識として考え難いものである。まさに今回の北里大学の発表は片山教授本人が実験監修した前回の経産省委託の実験と矛盾することを示すものである。片山教授が何の目的で今回の実験を行ったのかは不明であるが、特定の商品名を挙げて効果があるなしと発表する事は商品の信用と企業経営への大きな妨害行為となるだけでなく、新型コロナウイルス感染症と日々戦っている国民、医療機関、学校機関等に大きな混乱と不安を巻き起こすことであり、科学者は慎重かつ責任を持った発表をするべきである。

今回の発表において、次亜塩素酸水のメーカーが商品名を出すことを拒否したと言う記載があるが、結果、もし名前を出していた場合にはその商品は市場から抹殺されることになった。この会社名、製品名を公開して良いかと片山教授より問い合わせがあったメーカーは自社商品の除菌力について多くの自社研究結果を持っており今回の発表については試験方法の間違いか捏造ではないかと語っている。片山教授自身から来た電話の発言の中で片山教授が検査キットの判定色を逆に理解していることを試験キットのメーカーに確認し、本来有効であるものを誤って、あるいは故意に無効であると発表したのではないかと主張している。新型インフルエンザ、ノロウィルス、SARS、MERS、O-157等に対しての次亜塩素酸水の不活化効果もすでに実証済みで、今回の新型コロナウイルスにも不活化効果があると、前述の通り、NITEと北海道大学、帯広畜産大学等が研究結果を発表している。よって国も認め国民に除菌方法として広報しているもので、世界中で活用されている。

片山教授は国の委託で研究し発表した結果を自分自身から否定し、疑わしい結果を公表するのであれば、科学者としての倫理責任に関わるものであり、片山教授の説明責任と社会的責任は免れないであろう。そこで私たちは、再度公開で適正な実験方法で実験することを求める。

また北里大学は次亜塩素酸水の有効性について過去数十年にわたって数々の実験を行いその効果について最も詳しい大学である。今回のような特定のメーカーの商品を宣伝し、次亜塩素酸水の効果を貶めるような発表を行う事について、大学としてどのように評価しているのかも伺いたい。

一般社団法人次亜塩素酸水溶液普及促進会議は今回の北里大学片山教授の発表による誤った風評の拡大を危惧し、北里大学に対してメーカー30社の商品を提出する用意がありその個々の有効性を適正な実験方法で公開試験することを求める。

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